フランス語直接法半過去をわかりやすく徹底解説

本記事では、フランス語のわかりにくい時制である半過去について解説していきます。複合過去についての理解がまだの人はこちらから複合過去について理解を深めてください。

 フランス語文法解説|直接法複合過去の0からの徹底解説フランス語文法解説|直接法複合過去の0からの徹底解説続きはこちら
この記事でわかること
  • 半過去の使い方とその意味
  • 複合過去との違い
  • 英語と比べるとどの時制か

どういう意味になるのか?

半過去はその名前からわかるように、完了していない過去の出来事に対して使います。 また、その表現したい動作は現在では中断していると考えます。

と、日本語だけで説明を受けてもなかなか、理解が難しいと思うので具体的にみていきましょう。

いつ始まったのかも終わったのかもわからないこと

J’étais à l’école. 私は学校にいた

本文において、私が学校にいたというのは、その動作がいつ終わっていつ始まったのか一切わからないですね。
始まりも終わりがわからないということは、その動作はある程度の長さを持っていることを意味します。
また、そのその長さがいつまでかわからないことから、過去からみた近い未来を表すこともあります。

習慣的におこなわれていたこと

J’étudiais les dimanches. 私は日曜日に勉強をしていた。

毎週ではないにしても、多くの日曜日に習慣的に行われていることを表しています。

習慣的に行われているのだから、いつ始まっていつ終わるのかわかるんじゃないか?と思うかもしれません。

ですが、習慣とは気付いたら身についているものであることが多く、
その気付いたらというのは大抵が言語化されて明示されることがないことが多いでしょう。


また、習慣もいつ終わるのか?というのはわかりません。例えば、歯ブラシの習慣などを考えてみると良いでしょう。始まりもわからないですし、終わりも見えませんね笑

習慣も始めたのが明確な場合は、その視点に着目するため複合過去をつかうことになります。
J’ai commencé à étudier〜やJ’ai décidé d’étudier 〜など。

過去の出来事の背景描写

何かが起きたときの当時の様子や背景描写を表すことができます。
例えば、下記の文章をみてください。

J’étais à l’école quand il est venu chez moi

『彼が私の家に来た』という出来事は私の家に来た瞬間に終わる出来事ですが、私が家にいたという状態はいつからいつまでの出来事はわかりません。
そのため、過去の出来事の描写は半過去となります。

*彼もその後もいるのだから、半過去ではないのか?と考えられるかもしれなですが、彼は来たという動作が完了したあとは、いるという状態に変わるので、動詞を変える必要がありますね。

上記をまとめると、

半過去のまとめ
  • 動作の始点、終点が不明
  • 過去からの未来を表す
  • 過去の習慣
  • 過去の背景描写

現在形をそのまま過去に持っていく

仏検のサイトにわかりやすい考え方の引用しておきます。

過去はあなたの視点を過去のある時点(B)に移動させ、そこで目の前で展開される事態を語る、そんな時制なのです。つまり「過去における現在」のような感じですね。
現在目の前のことがらを述べる、というのは、それまでにどうであったか、あるいはこれからどうなるのか、にはとりあえず注目はせず、目の前の事態を述べるということですよね。
半過去もそれと同じです。過去のある時点に視点を持っていく。そして目の前の事態がいつから始まったのか、あるいはいつまで続くのかについてはとりあえず注目せず、進行中の事態を目の当たりにしているような時制なのです。

http://apefdapf.org/dapf/astuces/colonne23

現在に起こっていることをそのまま過去の視点に移すというのは、考えたことのなかった視点でした。
確かに、突然と起こったことであったり、習慣を示したりする現在時制と似ているな・・というのはありますね。

目の前で起こっていることは、まだ目の前で起こっているので、『不完了な』出来事であることに間違いありませんね。

半過去の作り方は?

半過去の作り方は、複合過去と比べると単純です。
直説法現在1人称複数「nous」から、語幹の「-ons」を除いて、語尾に -ais, -ais, -ait, -ions, -iez, -aient を付けるだけです。

上記のルールでできないのは、être のみです。

j’étais
tuétais
il elleétait
nous étions
vousétiez
ils elles étaient

フランス語と英語との違いは?

半過去を英語で考えると、

過去進行形、used to、状態動詞の過去形がフランス語の半過去と≒の関係にあたるでしょう。

  • J’étais à l’école.→I was at school.
  • J’étudiais les dimanches.→ I used to study at Sundays.
  • J’étais à l’école quand il est venu chez moi.→I was at home when he came to my house.

こちらでフランス語の効率的な勉強に必要な教材を厳選して紹介しています。

 フランス語直接法半過去をわかりやすく徹底解説フランス語直接法半過去をわかりやすく徹底解説続きはこちら